
4月5日(土)の春のイベントには、20人の方々にご参加いただきました。
ドンジリ通りの可憐な夙川舞桜も満開、林内のコバノミツバツツジも見頃、
お天気も上々です。林内4カ所に会員が立ち、参加の方々に森の説明をさせていただきました。
(展望台)
3月に伐採をして見晴らしが良くなった展望台から、素晴らしい景色を楽しめました。
真南の眼前に東山台の住宅地が広がっています。その先に名塩の集落や住宅地、遠方に六甲山系の東の端にある蓬莱峡も見えました。南東に目を向けると、生瀬、その先に宝塚・伊丹・豊中を望むことができ、遥か向こうに大阪市内のビル群が見えました。
振り返ると、森の入り口にはコブシの花、林内にはあちこちで満開のコバノミツバツツジが見られ、長い冬を越した清々しい春の訪れが感じられました。
(ヒノキ林)
少し開けた明るい林で、見上げたり、触って幹の冷たさを感じたり、緑の葉の香りを嗅いだり、可愛らしいヒノキボックリに触れたり。枯葉と実が降り積もった柔らかい地面を踏み、同じ針葉樹でも、スギとの違いを感じていただきました。
クロモジが咲き、若いコバノミツバツツジも多く見られ、ガンピが芽を出そうとしている一方で、ヤブツバキもまだ咲いていました。地面近くのコシダとウラジロでお子さんがヒコーキ遊びをしました。
風と葉擦れの音。ウグイス、カラ類の囀り。キツツキの音。早春の林に響き渡る音も楽しめました



(スギ林)
スギ林では、太く立派なスギと対照的に足元にある小さなスミレの花も紹介しました。
林床をきれいにすることで、毎春、スミレを楽しめます。
また石の階段と、石垣に支えられた棚田跡もあり、この狭い場所も丁寧に棚田として使っていた昔の人の営みを身近に感じていただけたことでしょう。
参加の皆さんは地図を見ながらご自身が歩いてきた道をちゃんと把握されており、次にどのルートを行こうかと考えておられました。私たちもおススメルートなど、楽しくお話させていただきました。
(ガンピの林)
名塩和紙の原料であるガンピをこの山で育てたい、という会員の思いでガンピ苗を植えた場所で、森の一番奥にあります。
以前は、常緑樹が茂り林床は暗く、もはやガンピが育たない環境に変わり果てていました。日当たりの良いこの斜面の常緑樹を伐採し、種から育てたガンピの苗を移植し、元々の森に近い状態になるように手入れをしています。
散策された皆様は、名塩和紙の材料のガンピという名前はご存知の方が多かったですが、どんな木でどんな状態で生育し、どんな風に和紙へと使われるのかの話に、興味津々で耳を傾けてくださいました。



散策を終えて、お祭り広場に戻った方には温かい飲み物で、一息ついていただきました。
アンケートのご協力もいただき、「楽しく散策できた」「他の季節にも来てみたい」「気持ちよく過ごせました」など喜んでいただけたようで、育成会一同ホッとしています。
みなさま、次の機会にもまたお越しください。
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