東山台小3年自然学習 ”生き物の冬の過ごし方” 2025/02/05

 2月5日、去年の春から行ってきた3年生の自然体験学習の締めくくりにあたるこの日は、この冬一番の大寒波到来と重なり、恐ろしく冷え込んだ朝でした。最終回となる今回は、「冬、虫たちはどのように過ごしているのか」を学びます。

 秋に訪れた時は、美しく色付いた葉や木の実を観察しました。その時見つけたフユイチゴはとても印象深かったようで、みんな声を揃えて「フユイチゴあるかなぁ?」と期待してくれていました。しかし残念ながら、もうフユイチゴの実はありません。こればかりは、また来年のお楽しみですね。

冬の訪れで森は姿を変え、葉を落とした木々と足元にはフカフカの落ち葉を踏みしめながら杉林に向かいました。

 この時期は、目に見える場所には虫はいません。石をひっくり返したり、落ち葉を掘り返したり、朽木を割ったりして虫を探します。今年は猛暑のせいで夏の虫が少なく、育成会スタッフも冬の虫が見つけられるかあまり期待していませんでしたが、その心配をよそに、子どもたちはどんどん見つけていきます。ここぞと決めた場所で、徹底して捜索します。「もうそこにはおらんやろ」と思いながら見守っていると「あ!おった!いっぱいおる!!」の声。

 ヤスデやムカデ、コメツキムシの幼虫、立派なオオゴキブリ、ゴミムシダマシやキマワリ、珍しいところではウスタビガの繭やコクワガタの幼虫など、次々に子どもたちによって発掘されていきます。種類こそ多くないですが、思っていた以上の成果です。

散策の後はお祭り広場に戻り、見つけた虫を全員で観察しました。

コクワガタなど甲虫の幼虫たち

キマワリ

ハサミムシ


 第1回の学習の時に、集めた葉っぱの半分をネットに入れて学校の教室に置いておき、半分は森の土の中に埋めておきました。それを今日掘り起こして比べてみると、教室の葉っぱは黒く色が変わっただけでしたが、森に埋めた葉っぱはすっかり腐って土のようになっていました。森の中では、今日子どもたちが見つけた虫たちが葉っぱを食べてこの様に変化させてくれたのです。この栄養たっぷりの土で、春には新しい葉っぱが育つでしょう。森の中には「ゴミ」はありません。全てがうまく利用される事に気づいてくれたでしょうか。

 

 寒い寒い1日、学習終了の声がかかる頃には雪が舞い始めました。子どもたち、付き添ってくださった保護者の皆様、引率の先生方もお疲れ様でした。今回の年間を通しての学習で、自然を愛する気持ちや大切にしたいという心が芽生えてくれたら嬉しいと思います。