ガンピ栽培から多様な森へそして伝統産業への学び

前理事長の【育成会の生物多様性戦略のシナリオとしてガンピを育成し地元伝統産業名塩和紙のロマンを付加する】として始めたガンピ栽培から今年で9年が経ち、5月には育てたガンピから和紙ができました。

 

2014年10月樹木医の今井三千穂先生からガンピ種子の発芽から育成方法を学び、

11月には種子採集しガンピ栽培活動に取り組み、

2021年まで種子採集~苗の育成~植栽を行い2022年には枯れた所への補植をして一連の作業を終えました。

2023年4月現在は約500本が順調に育っています。

現在は和紙の原料として使える親指ほどの太さまで育ったガンピも見られるようになり、

5月のトライやるウィークでは名塩和紙学習館の実習生と育成会の実習生がガンピ採集を行いました。

この後、和紙学習館の実習生はこれを材料に紙漉きを学び、採集した時の草色の樹皮も模様に入れたおしゃれな和紙を実習指導員の方から育成会へ届けられました。

 

2007年育成会設立当初と比べ林内は明るく、園路には元々あったガンピが見られるようになり、それに付随する落葉樹などの木々が目立つようになりました。

植栽したガンピはガンピだけ育てるのでなく、森の生き物と共に生育できる環境に人と共に歩み、生物多様性戦略として機能するようになりました。

また伝統産業として役立てることができるロマンが現実になり、改めて皆様方のご協力に感謝申し上げます。